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【KHAN】Audio 9VDI|特徴・スペック・価格をチェック

エフェクター KHAN 2026.09.12 公開
価格 ¥96,800
発売日 2026年9月
メーカー KHAN

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ライブやレコーディングの現場において、楽器本来のポテンシャルを余すことなく引き出すために欠かせない機材がダイレクトボックス(DI)です。
中でも、温かみのある倍音と音楽的なドライブ感を付与する真空管(チューブ)DIは、多くのプロミュージシャンやエンジニアから絶大な信頼を集めています。

その真空管DIの最高峰として名高い「Khan Audio VTDI RED」のトーンクオリティを一切妥協することなく、ペダルボードフレンドリーな小型筐体と一般的なDC9V駆動へと凝縮した注目モデルが「9VDI」です。

本記事では、9VDIが誕生した背景や革新的な電源技術、サウンドの特徴、詳細なスペックまで余すところなく解説します。

Khan Audio「9VDI」誕生の背景と名機の系譜

Khan Audioを主宰するObeid Khan(オベイド・カーン)氏は、かつてAmpegの名機として語り継がれるチューブDI「SVT-DI」の設計・開発に深く携わった人物です。
Ampeg SVT-DIの生産完了後、その極上のチューブサウンドを惜しむ声に応える形で、カーン氏自らの手によってブラッシュアップされ現代に蘇ったのが「VTDI RED」でした。

VTDI REDはスタジオクオリティの卓越した音質で世界中から絶賛されたものの、従来のAC100V直結電源仕様や筐体のサイズ感から「ペダルボードに組み込んで足元で使いたい」というプレイヤーにとっては導入のハードルがありました。

そうした世界中のプレイヤーからの熱烈なリクエストを受け、クオリティを完全に維持したまま小型・低電圧駆動化を実現したのが、今回登場した「9VDI」です。

革新的なスイッチング電源による9V駆動と高電圧プレート動作

真空管を搭載したエフェクターやDIの多くは、低電圧動作(いわゆるスターブド・プレート)によって真空管特有のダイナミクスやヘッドルームが損なわれがちです。

しかし、Khan Audio 9VDIは一般的なパワーサプライから供給される「DC9V(消費電流500mA)」で動作しながらも、内部で高電圧へと昇圧する独自開発のスイッチング電源を搭載しています。

この電源回路は複数段のフィルターを備えており、スイッチング電源特有のノイズを徹底的にシャットアウトします。
12AU7真空管をスタジオ機器同等の高電圧で駆動させることで、真空管が持つ豊かな倍音、パンチのあるダイナミクス、そして強力なラインドライブ能力を余すことなく引き出しています。

妥協なき回路設計:上位機種VTDI REDと同一のオーディオ経路

小型化や9V駆動化が図られたものの、9VDIのオーディオ信号経路は上位機種であるVTDI REDと完全に同一です。
使用されている電子部品の種類、ブランド、定数に至るまで、一切の妥協なく同じパーツが選定されています。

唯一の構造的な違いは、スイッチング電源の採用によって大型トランスからの磁気干渉が抑えられたため、不要となった出力トランスの磁気シールドを排した点のみです。
純粋なサウンドクオリティはVTDI REDと完全に同等でありながら、約10.2cm × 12.7cmというコンパクトなフットプリントを実現しています。

あらゆる楽器に対応するチューブならではのサウンドメリット

9VDIはベースプレイヤーだけでなく、アコースティック楽器や鍵盤楽器など、幅広い音源に対して抜群の効果を発揮します。
ソリッドステートDIでは得られない、ナチュラルな温かみと立体感が音像に加わります。

エレクトリック・ベース:ファットでパンチのあるボトムエンド

ベースを接続した場合、低域の押し出し感が強化され、音像が太く前に出るサウンドが得られます。
真空管特有の自然なコンプレッション感と豊かな倍音により、アンサンブルの中で埋もれることのないクリアでパンチの効いたトーンを生み出します。
アクティブベース、パッシブベースを問わず、アンプ直のような生々しさをDIアウトからPAやインターフェースへ届けることが可能です。

アコースティックギター・弦楽器:心地よい響きとリアルな空気感

ピエゾピックアップを搭載したアコースティックギターやアップライトベース、バイオリンなどの弦楽器では、入力インピーダンス2.2MΩの恩恵により楽器の繊細なニュアンスを余すことなくキャプチャします。
ピエゾ特有の耳につくアタックの硬さが和らぎ、楽器本来の箱鳴りや空気感を含んだ心地よい響きへとトーンを整えます。

キーボード・シンセサイザー:デジタル感を抑えた有機的なトーン

デジタルシンセサイザーやステージピアノ、音源モジュールを通すことで、ライン録音特有の硬さや冷たさが緩和されます。
中低域に心地よい厚みが生まれ、トラックの中で自然に馴染む有機的なサウンドへと変化します。

ペダルボードへの導入ポイントと製品仕様

Khan Audio 9VDIをペダルボードに導入する際は、電源供給環境に注意が必要です。
高電圧駆動を行う高品位なアナログ回路のため、ノイズの回り込みを防ぐ観点から「完全にアイソレートされたDC9V出力」を持つパワーサプライでの運用が推奨されています。

Khan Audio 9VDI 主要スペック

  • 動作電圧:DC9V(センターマイナス / 外径5.5mm・ピン2.1mm)※アイソレートされたパワーサプライ推奨
  • 消費電流:500mA
  • 搭載真空管:12AU7 × 1
  • 入力インピーダンス:2.2 MΩ(PAD有効時:47 kΩ)
  • 最大信号入力:3 VRMS(+10 dB)
  • ゲイン:-10 dB to XLR Output
  • 周波数レスポンス:8 Hz – 120 kHz +/- 1 dB
  • 全高調波歪(THD):0.75 %(1 kHz 0 dB Input)
  • S/N比:-92 dB
  • 寸法:約 10.2 cm(幅)× 約 12.7 cm(奥行)× 約 4.5 cm(高さ)
  • 重量:約 454 g

まとめ

Khan Audio「9VDI」は、伝説的な名機Ampeg SVT-DIの系譜を受け継ぐVTDI REDのピュアなサウンドクオリティを、現代のペダルボード環境に完全適合させた究極のチューブDIです。

9V駆動でありながら一切の妥協を排した回路構成と内部高電圧動作により、ベースはもちろん、アコースティック楽器や鍵盤楽器まで、通すだけで音楽的な深みとクリアな力強さを付与してくれます。

足元のペダルボードに最高峰のチューブトーンを組み込みたいプレイヤーにとって、9VDIは間違いなく最良の選択肢となるでしょう。