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ATELIER Zとは?日本が誇るハンドメイドベースブランドの魅力と特徴を徹底解説

メーカー/ブランド 2026.09.12 公開

バンドアンサンブルのなかで、ドラムのキックに負けない重厚な低音と、耳に心地よく飛び込んでくる鋭いアタック感。ベースを演奏する方であれば、一度は「抜ける低音」を追い求めた経験があるのではないでしょうか。
その理想を極限まで具現化し、国内外のトップベーシストから絶大な支持を集めているのが、日本が誇るハイエンド・ハンドメイドベースブランド「ATELIER Z(アトリエZ)」です。

特にスラップ奏法におけるアグレッシブかつ透明感のあるサウンドは「ドンシャリ系ベースの決定版」として世界的に認知されています。

本記事では、ATELIER Zというブランドが持つ独自のクラフトマンシップ、楽器としての構造的特徴、代表モデルの比較から愛用アーティストまでを徹底的に解説します。

これから本格的なベースを手に入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ATELIER Z(アトリエZ)とは?日本発祥のプロフェッショナルブランド

ATELIER Zは、株式会社デイズコーポレーションが展開する日本のギター・ベースブランドです。
1989年の創業以来、一貫してプロフェッショナルの現場で通用するハイエンドな楽器を作り続けています。

青木智仁氏との共同開発から始まった歴史

ATELIER Zを語る上で欠かせない存在が、日本を代表する名ベーシストであった故・青木智仁氏です。
角松敏生氏のサポートをはじめ、数々のレコーディングで活躍した青木氏の「アンサンブルの中で埋もれず、指弾きでもスラップでも太く抜ける音が欲しい」という極めて高い要求に応える形で、フラッグシップモデルである「MAGNITUDE(マグニチュード)」が誕生しました。

スタジオワークや過酷なツアー現場からのフィードバックをダイレクトに設計へ反映させる姿勢は創業当初から変わっておらず、現在でも数多くのミュージシャンと綿密なリレーションシップを築きながら製品開発を行っています。

徹底したハンドメイドへのこだわり

量産品とは異なり、ATELIER Zの楽器は卓越した技術を持つ熟練の職人たちによるハンドメイドで製作されています。
厳選されたトーンウッドの選定から、狂いのないネックの削り出し、独自のセットアップに至るまで、すべての工程において妥協のないクオリティコントロールが施されています。
結果として、箱から出した瞬間から即戦力として現場で使える精度の高さが担保されているのです。

ATELIER Zベースが持つサウンドと構造の3大特徴

ATELIER Zの楽器が他のブランドと明確に一線を画している理由は、その徹底したコンセプトと独自の設計思想にあります。ここではサウンドの核となる3つの特徴を紐解きます。

1. 圧倒的な音圧とレスポンスを生む「ヘビーアッシュ」ボディ

一般的なベースでは軽量な木材が好まれる傾向もありますが、ATELIER Zの代名詞とも言えるモデル(M#245など)には、あえて重量のある「ホワイトアッシュ(ヘビーアッシュ)」が採用されています。

密度の高いアッシュ材を使用することで、低音の締まりが格段に向上し、不要な暴れやぼやけを排除した力強いローエンドが生まれます。
また、硬質な木材特性により立ち上がりのスピード(アタック感)が非常に速く、ピッキングのニュアンスがダイレクトに音へと変換されます。この重量感こそが、ATELIER Z特有のタイトで重厚なサウンドの土台となっています。

2. バルトリーニプリアンプによる迫力の「ドンシャリ」サウンド

ATELIER Zのサウンドキャラクターを決定づけているのが、アクティブ・プリアンプとのマッチングです。
多くのモデルにおいて、Bartolini(バルトリーニ)社製のプリアンプ「TCT」や「XTCT」が搭載されています。

このプリアンプ回路によって、中音域(ミドル)を適度に抑えつつ、地を這うような低音域(ベース)とクリスピーな超高音域(トレブル)を大胆に強調した、いわゆる「ドンシャリ」トーンが作り出されます。
アンプのイコライザーを極端にいじらなくても、ベース本体のノブを操作するだけで、誰もが憧れるパンチの効いたスラップサウンドが完成します。

3. 独自のセットアップ技術「Z-TUNING SYSTEM」と低い弦高

ATELIER Zのベースを手にしたプレイヤーが驚くのが、その演奏性の高さです。
自社基準による独自のローアクションセッティング(極限まで下げた弦高設定)が標準で行われています。

弦高を低く保つためには、ネックの狂いがないこと、そしてフレットのすり合わせがミクロン単位で正確であることが絶対条件となります。
丁寧な木工と精密なフレット処理によって、ビビりを最小限に抑えつつ、フィンガリング時のストレスを大幅に軽減。

スラップのプル時にも指が弦に入り込みやすく、高速なフレーズも滑らかに演奏可能です。

ATELIER Zの主要ラインナップと人気モデル徹底比較

ATELIER Zには、トラディショナルなスタイルを昇華させたモデルから、現代的な多弦・多フレットモデルまで幅広いラインナップが存在します。代表的なモデルの特徴を見ていきましょう。

M#245 / M#265(MAGNITUDEシリーズ)

ブランドの原点であり、絶対的なフラッグシップとして君臨し続けるのが「M#245(4弦)」および「M#265(5弦)」です。

  • ボディ材:アッシュ2ピース(重量級)
  • ネック/指板:メイプル1ピース、20フレット仕様
  • ピックアップ:ATELIER Z original JB-set
  • プリアンプ:Bartolini XTCT
  • ブリッジ:ATELIER Z BB419 / BB519

70年代のジャズベーススタイルを踏襲しつつ、モダンアクティブの破壊力を融合させた名機。ピックアップフェンスが標準装備されており、これに手を添えて親指でスラッピングを行うスタイルはATELIER Zの代名詞となっています。5弦モデルのM#265は、Low-B弦の鳴りと音程感の明瞭さにおいてスタジオシーンでも高い評価を得ています。

betaシリーズ(beta4 / beta5 / beta6)

M#シリーズが20フレットのトラディショナルなレイアウトを持つのに対し、24フレット仕様を採用し、ハイポジションへのアクセスと演奏性を高めた現代的モデルが「beta(ベータ)」シリーズです。

ボディのカッタウェイが深く設計されており、ソロプレイやテクニカルなコード弾きを多用するベーシストに最適です。音色はM#の持つ芯の強さを継承しつつ、よりワイドレンジでフラットな質感もカバーできるようチューニングされており、ジャズ・フュージョンからテクニカルメタルまで幅広いジャンルにフィットします。

JHJ-189

フロントとリアのジャズベースシングルコイルの間に、ハムバッカーピックアップを配置した極めてユニークかつ実戦的なモデルです。「J(シングル)+H(ハム)+J(シングル)」のレイアウトを持ち、ミニスイッチでJBスタイルとハムバッカースタイルを瞬時に切り替えることができます。

繊細でシャープなジャズベトーンから、Music Manのスティングレイを彷彿とさせる太く荒々しいハムバッカートーンまで1本でカバーできるため、1回のライブで多様なジャンルを演奏するセッションミュージシャンから非常に人気の高いモデルです。

baby Zシリーズ

30インチのショートスケールを採用したコンパクトモデルです。「ショートスケール=低音が頼りない、入門用」という従来の常識を覆し、レギュラースケールと同等のしっかりとしたトーンウッドとパーツを採用しています。取り回しの良さと豊かな低域を両立しており、手の小さいプレイヤーや女性、さらには自宅録音用のサブ機としても高い需要を誇ります。

ATELIER Zを愛用するトップミュージシャンたち

ATELIER Zのクオリティを証明しているのが、愛用するトッププロの層の厚さです。
国内外を問わず、音に妥協を許さない実力派ベーシストたちがステージやレコーディングでこのベースを手にしています。

  • 日野“JINO”賢二:世界的なトッププレイヤーであり、シグネチャーモデル「JINO」シリーズを展開。多彩なアプローチと圧倒的なグルーヴを支えています。
  • KenKen(RIZEなど):高速かつ強烈なスラップで知られるカリスマベーシスト。オリジナルシグネチャー「BK-4」などで強烈な重低音を響かせています。
  • BOH(仮BAND、BABYMETAL神バンドなど):多弦ベースの圧倒的なテクニックで世界を股にかけるスーパープレイヤー。6弦仕様のカスタムモデルなどを操ります。
  • 青木智仁:ATELIER Zの歴史を創り上げたレジェンド。そのプレイとトーンは、今なお多くのベーシストのバイブルとなっています。

ATELIER Zを選ぶ際の注意点・知っておくべきデメリット

ATELIER Zは極めて完成度の高い楽器ですが、明確な個性があるからこそ、購入前に理解しておくべきポイントがいくつか存在します。

本体重量が重い個体が多い

タイトなローエンドを得るためにヘビーアッシュを採用しているモデルが多く、4弦のM#245でも4.5kg〜5kg前後の重量になることがあります(一般的なフェンダージャズベースは4kg前後)。
長時間の立奏では肩や腰への負担が大きくなるため、幅広でクッション性の高いストラップを使用するなどの工夫が必要です。

※近年ではチェンバー加工(ボディ内部をくり抜く構造)を施した軽量モデル「M#245 Plus」や、ライトウェイトアッシュを採用したモデルも登場しているため、重さが気になる方はそちらを検討するのもおすすめです。

ウォームなビンテージトーンには調整が必要

ATELIER Zの標準的なサウンドは、輪郭が明瞭でアタック感の強いハイファイ系です。
モータウンのような太く丸いオールドスクールなトーンや、60年代風の枯れたベーストーンをそのまま出すのにはあまり向いていません。

ただし、ほとんどのモデルにはアクティブ/パッシブの切り替えスイッチが搭載されています。
パッシブモードに切り替え、トーンを絞ることで、良質なトラディショナルジャズベサウンドを作ることも十分可能です。

後悔しないATELIER Zベースの選び方

自分に合ったATELIER Zを見つけるために、以下のステップで検討を進めてみてください。

1. プレイスタイルに合わせて4弦か5弦かを決める

クラシカルなファンク、ロック、ポップスを中心に演奏し、スラップ奏法をメインに据えたいなら、弦間ピッチが広く指が入りやすい「M#245(4弦)」が王道です。
一方、近年のJ-POPやアニソン、モダンラウドロックなど、Low-D以下の音域が頻出する楽曲をカバーする場合は、迷わず「M#265(5弦)」または「beta5」を選びましょう。
ATELIER Zの5弦はLow-Bの発音の良さに定評があるため、5弦特有の音の濁りに悩まされる心配がありません。

2. フィンガーボード(指板)の材質を選ぶ

ATELIER Zでは、指板材の選択肢として主に「メイプル」と「ローズウッド」が用意されています。

  • メイプル指板:立ち上がりが鋭く、明るくパーカッシブなトーン。スラップのアタックを最大限に強調したい方におすすめです。
  • ローズウッド指板:中低域に粘りと温かみがあり、太く落ち着いたトーン。指弾きでの歌モノのバッキングにも馴染みやすくなります。

まとめ:唯一無二のサウンドを放つATELIER Zを手に入れよう

ATELIER Zは、日本の職人気質が生み出した妥協なきベースブランドです。

  • アンサンブルを突き抜ける重厚なヘビーアッシュボディ
  • バルトリーニプリアンプによる迫力のスラップサウンド
  • 極限の弾きやすさを誇るローアクション・セットアップ
  • 過酷なツアーやレコーディングに耐えうる堅牢なビルドクオリティ

これらの特徴が高度に結実した楽器は、ベーシストの演奏表現を余すところなく引き出してくれます。「バンドの中で音が埋もれてしまう」「憧れのスラップトーンを手に入れたい」「生涯使える一生モノのベースが欲しい」という方は、ぜひ一度楽器店でATELIER Zのベースをプラグインしてみてください。

アンプから放たれる圧倒的な音圧に、きっと心を奪われるはずです。

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