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YAMAHA BBシリーズの歴史と特徴を解説|シリーズの違いとおすすめモデル

ベース 2026.09.29 公開

エレキベースの歴史において、Fenderのプレシジョンベースやジャズベースと並び、独自のサウンドと高い完成度で世界中のベーシストから絶大な信頼を集め続けている名機が「YAMAHA BB(Broad Bass)」シリーズです。
1977年の登場以来、ロック、ポップス、フュージョンなどジャンルを問わず、数々のレジェンドプレイヤーや現代のトップミュージシャンの足元を支えてきました。

しかし、40年以上の歴史を持つBBシリーズには数多くのモデルが存在し、現行ラインナップだけでも複数のグレードが用意されているため、「自分にはどのモデルが合っているのか」「シリーズごとに何が違うのか」と悩む方も少なくありません。

本記事では、YAMAHA BBの誕生から現在に至る歴史、唯一無二と評される構造やサウンドの特徴、現行シリーズのグレード別の違い、さらにはプレイスタイルや予算に応じたおすすめモデルまで徹底的に解説します。

YAMAHA BB(Broad Bass)の歴史

YAMAHAの「BB」は「Broad Bass(ブロード・ベース)」の略称であり、「広い音域と豊かな低音を持つベース」というコンセプトのもとで開発がスタートしました。誕生から現在に至るまでの歩みを振り返ります。

1977年:伝説の始まり「BB1200」とスルーネック構造

1970年代中盤、当時エレキベース市場を席巻していた海外製ベースに対抗すべく、ヤマハが総力を挙げて開発したのが1977年発表の初代BBシリーズです。
中でもスルーネック構造を採用した「BB1200」は、圧倒的なサステインと太く芯のあるトーンで国内外のプロミュージシャンに衝撃を与えました。

ポール・マッカートニー氏がウイングス時代にBB1200を愛用したことは非常に有名であり、世界中にヤマハBBの名が轟く大きなきっかけとなりました。

1980年代:PJレイアウトの名機「BB2000」「BB3000」の誕生

1980年代に入ると、フロントにスプリットコイル(Pタイプ)、リアにシングルコイル(Jタイプ)を配置した「PJレイアウト」の先駆けとなるモデル「BB2000」や、スリムなネックシェイプを採用した「BB3000」が登場します。

BB2000のフロントピックアップは、一般的なPタイプとは異なり低音弦側と高音弦側の位置が逆(リバース配置)になっているのが特徴で、引き締まった低音と太い高音を実現していました。
ネイザン・イースト氏、マイケル・アンソニー氏(ヴァン・ヘイレン)、ピーター・フック氏(ニュー・オーダー)など、世界的なトップベーシストがメイン機として採用し、BBは世界的スタンダードとしての地位を確立しました。

2000年代以降:BB2024などの名機を経て2017年のフルモデルチェンジへ

2000年代後半には、ヴィンテージテイストと現代的なクラフトマンシップを融合させた「BB2024/2025」が登場し、プロユースの最高峰パッシブベースとして絶賛されました。

そしてBB誕生40周年を迎えた2017年、シリーズ全体のフルモデルチェンジが敢行されました。
ボディ形状をわずかにコンパクト化して軽量化と取り回しやすさを向上させつつ、伝統の骨太なトーンを現代の音楽シーンに合わせてアップデートした現行ラインナップ(BBP / BB700 / BB400 / BB200)が誕生し、現在に至ります。

YAMAHA BBが誇るサウンドと構造的特徴

YAMAHA BBが他のベースと一線を画し、長年支持される理由は、独自の木工技術と音響設計にあります。

ここでは代表的な4つの特徴を解説します。

1. PJピックアップレイアウトによる万能なトーン

BBシリーズの象徴とも言えるのが、フロントの骨太なプレベサウンドと、リアのエッジが効いたジャズベサウンドを兼ね備えたPJレイアウトです。
太く粘りのあるロックリフから、抜けの良いスラップ、繊細な指弾きまで、ピックアップのバランス調整ひとつで多彩な音作りが可能です。

バンドアンサンブルの中で埋もれず、かつ主張しすぎない絶妙な中音域(ミッドレンジ)の押し出し感を持っています。

2. ネックとボディを強固に結ぶ「マイター・ボルティング」

現行の上位・中位モデル(BBP、BB700、BB400)には、ヤマハ独自の「マイター・ボルティング」と呼ばれるジョイント方式が採用されています。
通常の垂直方向から留める4本のネジに加え、ボディ裏面から45度の角度でネックエンドを引き込む2本のネジを追加した計6本留め構造です。

これにより、ネックとボディの密着度が飛躍的に高まり、弦振動のロスを極限まで低減。
ボルトオン構造でありながら、スルーネックに迫る長いサステインと圧倒的な音の立ち上がり(アタック感)を実現しています。

3. 多層構造ボディと高剛性ネック

上位モデルでは、アルダー材の間に硬質なメイプル材を挟み込んだ「アルダー/メイプル/アルダー 3プライボディ」が採用されています。
中音域が豊かなアルダーに硬質なメイプルを組み合わせることで、音の芯が強くなり、アンサンブルを突き抜ける抜けの良いサウンドを生み出します。

また、ネックにもメイプルとマホガニー(またはウォルナット)を組み合わせた5ピースラミネート構造が用いられており、反りやねじれに非常に強く、長期にわたって安定したプレイアビリティを保ちます。

4. コンバーチブル・タイプ・ブリッジ

弦をボディ裏から45度の角度で通す「裏通し」と、ブリッジエンドから直接張る「表通し」の両方に対応したブリッジが搭載されています。
裏通しにする際、急激な角度をつけずに45度で斜めにボディを通すことで、弦にかかるストレスを抑えつつ、ボディ全体へ効率よく弦振動を伝達させることができます。

現行YAMAHA BBシリーズの違いとグレード別解説

2017年以降の現行BBシリーズは、大きく4つのグレードに分かれています。

各モデルの名称末尾にある数字「4」は4弦ベース、「5」は5弦ベースを表します。

シリーズ名主な生産国駆動方式マイター・
ボルティング
特徴・ターゲット
BBP(BBP34/35)日本
(日本製)
パッシブあり最上位フラッグシップ、I.R.A.処理、最高峰の鳴り
BB700(BB734A/735A)インドネシアアクティブ
/パッシブ
あり3バンドEQ搭載、実戦派ハイブリッドモデル
BB400(BB434/435)インドネシアパッシブあり伝統の構造を継承したコスパ最強の王道モデル
BB200(BB234/235)インドネシアパッシブなし
(通常4点留め)
軽量・薄型ネックで初心者に最適なエントリー機

1. BBPシリーズ(BBP34 / BBP35):最高峰のMade in Japan

ヤマハの国内工房で熟練のクラフトマンによって製作されるフラッグシップモデルです。
アルダー/メイプル/アルダーの3プライボディ、マイター・ボルティング、専用カスタムワイヤード・ピックアップを搭載しています。

最大の特徴は、完成後の楽器に適切な振動を与えて木材のストレスを解消する「I.R.A.(イニシャル・レスポンス・アクセラレーション)処理」が施されている点です。
新品でありながら、何年も弾き込まれたヴィンテージ楽器のような豊かな鳴りとレスポンスの良さを誇ります。

一切の妥協を排したプロスペックのパッシブベースです。

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2. BB700シリーズ(BB734A / BB735A):アクティブ/パッシブ両対応の実戦機

プロのライブやレコーディング現場でも非常に高い評価を得ているのがBB700シリーズです。
BBPシリーズと同様の3プライボディやマイター・ボルティング構造を採用しながら、高品位なアクティブ回路(3バンドEQ)を搭載しています。

ミニスイッチひとつでパッシブとアクティブを瞬時に切り替え可能で、パッシブ時にもトレブルノブがマスタートーンとして機能するため、音作りの幅が極めて広いのが特徴です。
1本で多様な現場に対応したいプレイヤーに選ばれています。

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3. BB400シリーズ(BB434 / BB435):圧倒的コストパフォーマンスの本格派

10万円以下の価格帯において、ベース市場でトップクラスの人気を誇るモデルです。
ボディは単板のアルダー材ですが、上位機種譲りの6点留め「マイター・ボルティング」や「5ピースラミネートネック」「裏通しブリッジ」をしっかり継承しています。

王道のパッシブ配線で、太く抜けの良いピュアなBBサウンドを手軽に楽しめます。
中級者のサブ機としてはもちろん、最初から本格的なベースを持ちたい初心者にも強くおすすめできるモデルです。

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4. BB200シリーズ(BB234 / BB235):入門に最適なエントリーモデル

BBシリーズのエッセンスを凝縮し、手の届きやすい価格を実現したエントリーモデルです。
マイター・ボルティングや裏通しブリッジは省略され、一般的な4点留めボルトオンジョイントと標準的なブリッジが採用されています。

その分、ボディが軽量で取り回しやすく、ネックシェイプもわずかにスリムに設計されているため、手の小さな方やこれからベースを始める初心者でも非常に弾きやすい仕上がりになっています。

エントリークラスでありながら、BBらしいパワフルな中低音は健在です。

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目的・プレイスタイル別おすすめのYAMAHA BB

ラインナップが豊富なBBシリーズの中から、プレイスタイルや使用目的に合わせた最適なモデルの選び方をご紹介します。

初めてのベースとして長く使える1本が欲しいなら「BB434」

「初心者だからこそ、すぐに買い替える必要のないしっかりした楽器を選びたい」という方にはBB434がベストチョイスです。
上位機種譲りの高剛性ネックとマイター・ボルティングによりチューニングが安定しやすく、バンド練習やライブでも埋もれない本格的なサウンドが得られます。

ライブやセッションで幅広いジャンルを弾きこなしたいなら「BB734A / BB735A」

ポップス、ロック、R&B、ジャズなど幅広い楽曲を1本のベースでカバーしたい方や、手元ですぐに音色を補正したいバンドマンにはBB734A(5弦ならBB735A)が最適です。

アクティブによるパワフルでモダンなドンシャリサウンドから、パッシブによるウォームなヴィンテージトーンまで自由自在に対応できます。

一生モノの最高峰パッシブベースを求めるなら「BBP34 / BBP35」

アクティブ回路に頼らず、木材本来の豊かな鳴りと指先のニュアンスを極限まで引き出したいプレイヤーには、日本製フラッグシップのBBP34/35一択です。

I.R.A.処理による圧倒的な音抜けと深みのある低音は、海外製ハイエンドベースと比較しても決して引けを取らない完成度を誇ります。

まとめ

YAMAHA BBは、1977年の登場から現在に至るまで、確固たるアイデンティティと高い技術力で進化を続けてきた日本を代表する名機ベースです。

  • 歴史:40年以上にわたり世界のトップベーシストに愛され続けるロングセラー
  • 特徴:PJレイアウト、マイター・ボルティング、多層構造ボディが生み出す力強い中低音と高いサステイン
  • 選び方:入門向けの「BB200」、高コスパ本格派の「BB400」、万能アクティブの「BB700」、最高峰の日本製「BBP」からスタイルに合わせて選択可能

どのグレードを選んでも、価格以上のビルドクオリティと扱いやすさを実感できるのがヤマハの大きな強みです。

ぜひ実際に楽器店で手に取り、BBならではの太く芯のあるサウンドと心地よいフィット感を体感してみてください。